お元気さまです。わくワークの義(ヨシ)です。
FP3級の教科書CHAPTER05「不動産」のSECTION04「不動産の税金」の学習ノートの公開です。
不動産の税金の全体像
取得したとき
不動産取得税、登録免許税、消費税、印紙税
保有しているとき
固定資産税、都市計画税
売却したとき
譲渡所得として所得税、住民税
賃貸しているとき
不動産所得として所得税、住民税
不動産を取得したときにかかる税金
不動産を取得(購入、増改築、贈与)した場合、不動産取得税がかかります。
相続や法人の合併による場合は、かからない。
不動産取得税の基本的な内容
課税主体(誰が税金を課すのか)
不動産がある都道府県
納税義務者(誰が税金を払うのか)
不動産の取得者
課税標準(何に対して税金がかかるのか)
固定資産税評価額
不動産取得税の計算式
課税標準 × 3%
課税標準の特例
土地(宅地の場合)
課税標準 ÷ 2 × 3%
建物(一定の住宅の場合)
( 課税標準 ー 1,200万円 ) × 3%
登録免許税の基本的な内容
課税主体
国(国税)
納税義務者
不動産の登記をする人(一般的に買主負担)
課税標準
固定資産税評価額
計算式
課税標準 × 税率
税率の特例
売買した場合の所有権移転登記は、原則2%だが、一定の要件を満たす住宅の場合、0.3%になるなど特例がある。
所有権保存登記
新築建物を購入したときなどに必要な、所有権を最初に登録するために登記
所有権移転登記
不動産を売買したり、不動産の相続があったときなど所有権が移転したときに行われる登記
抵当権設定登記
抵当権を設定したときに行われる登記
消費税
消費税がかかる取引
建物の譲渡・貸付け(居住用を除く)、不動産の仲介手数料
消費税がかからない取引
土地の譲渡・貸付け、居住用賃貸物件の貸付け(1ヶ月以上)など
印紙税
一定の文書を作成した場合に課される税金(国税)で、契約書等に印紙を貼り、消印することで納税する。
印紙はすべての契約書に貼付・消印が必要
不動産を保有しているとかかる税金
固定資産税の基本的な内容
課税主体
不動産がある市町村(地方税)
納税義務者
毎年1月1日に固定資産台帳に所有者として登録されている人
売買があった場合、一般的に売主と買主の間で所有期間によって按分し精算する
課税標準
固定資産税評価額
計算式
課税標準 × 1.4%(税率は市町村で決められる)
住宅用地の課税標準の特例
小規模住宅用地(200平方米以下の部分)
固定資産税 = 課税標準 ÷ 6 × 1.4%
一般住宅用地(200平方米超の部分)
固定資産税 = 課税標準 ÷ 3 × 1.4%
新築住宅の税額軽減特例
住宅を新築した場合で、一定の条件を満たしたときは、新築後3年間または5年間、120平方米までの部分について税額が2分の1に軽減される
都市計画税の基本的な内容
都市計画事業等の費用にあてるために、市街化区域内の土地および家屋の所有者に対して、市町村が課税する目的税
課税主体
不動産がある市町村(地方税)
納税義務者
市街化区域にある土地、家屋の所有者(毎年1月1日に固定資産税台帳に所有者として登録されている人)
課税標準
固定資産税評価額
計算式
課税標準 × 税率(制限税率0.3%の範囲内で市町村が決める)
住宅用地の課税標準の特例
小規模住宅用地(200平方米以下の部分)
一般住宅用地(200平方米超の部分)
不動産を譲渡したときにかかる税金
譲渡所得(原則)
土地や建物を譲渡(売却)して収入を得たときは、譲渡所得として所得税がかかる。
この場合の譲渡所得は、分離課税
計算式
譲渡所得 = 収入金額 ー ( 取得費 + 譲渡費用 )
税率
短期譲渡所得の場合(譲渡した年の1月1日の所有期間が5年以下)
39%(所得税30%、住民税9%)
別途、復興特別所得税0.63%加算
長期譲渡所得の場合(譲渡した年の1月1日の所有期間が5年超)
20%(所得税15%、住民税5%)
別途、復興特別所得税0.315%加算
居住用財産の3,000万円の特別控除
居住用財産を譲渡して譲渡益が生じた場合、最高3,000万円を控除できる。
課税譲渡所得 = 譲渡益 ー 3,000万円(特別控除)
・譲渡した居住用財産の所有期間が短期でも長期でも利用できる
・控除後の譲渡所得がゼロとなる場合でも利用できる
・居住用財産の軽減税率の特例と併用して適用できる
・特定居住用財産の買換えの特例と併用して適用できない
主な適用要件
・居住用財産であること
・配偶者、父、母などへの譲渡でないこと
・前年、前々年にこの特例を受けていないこと
空き家にかかる譲渡所得の特別控除
課税譲渡所得 = 譲渡益 ー 3,000万円(特別控除)
・相続財産にかかる譲渡所得の課税の特例(相続税の取得費の加算)と選択適用
主な適用要件
・相続開始まで被相続人の居住用に供されていて、その後、相続によって空き家になったこと
・1981年5月31日以前に建築された家屋であること
・マンションなどの区分所有建物でないこと
・相続開始日から3年を経過する年の12月31日までに譲渡したこと
・譲渡対価が1億円以下であること
居住用財産の軽減税率の特例
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が10年超の居住用財産を譲渡した場合、6,000万円以下の部分について14%(所得税10%、住民税4%、別途復興特別所得税0.21%が加算される)の軽減税率が適用される。
特定居住用財産の買換えの特例
譲渡した年の1月1日時点の所有期間が10年超で、居住期間10年以上の居住用財産を1億円以下で譲渡し、新たに床面積が50平方米以上の居住用財産を購入した(買い換えた)場合、譲渡益に対する税金を繰り延べることができる。
・3,000万円の特別控除や居住用財産の軽減税率の特例とは併用できない
・譲渡益がゼロとなる場合でも確定申告が必要
居住用財産を買い換えた場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超の居住用財産を譲渡し、譲渡損失が生じた場合で、住宅ローン(10円超)を利用して新たな居住用財産(床面積が50平方米以上)を購入したとき(買い換えたとき)は、一定の要件を満たせば、譲渡損失とその年のほかの所得とを損益通算することができる。
・合計所得金額が3,000万円以下の年に限る
・確定申告が必要
・新住宅ローンには、住宅ローン控除を適用できる
特定居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超、一定の住宅ローンがある等の居住用財産を譲渡し、譲渡損失が生じた場合で、譲渡損失(住宅ローン残高ー譲渡価格が限度)とその年のほかの所得とを損益通算することができる。
・買換えの要件はない
・合計所得金額が3,000万円以下の年に限る
・確定申告が必要
・翌年以降3年間の繰越控除ができる
自宅売却を予定しているので、特別控除使えそうだと思いながら学習しました。
いろいろな数字を覚えるのは、大変ですが有用な内容です。
次回の「不動産の有効活用」は、一番興味のあるタイトルです。
それでは、また〜チャオチャオ〜